4月30日にキックオフ・ミーティングが開催され、本格的にスタートしたKONAチャレンジ。プロジェクト始動から約2カ月で、早速、KONAへの切符を手にした「最速卒業生」が現れた。
KONAチャレ・メンバーのことをもう少しだけ、くわしく紹介するこのコーナー、1回目は宮城県在住の女性メンバー、「アッキー」こと皆川亜紀子さんをクローズアップ。
Profile
皆川 亜紀子さん
トライアスロン歴4年、アイアンマン(以下IM)には、2016年ニュージーランド大会でデビュー以来、年4回ペースで出場。9回目のIMとなった今年のケアンズで女子50-54カテゴリー5位(総合タイム11時間53分59秒)に入り、見事KONA出場権を獲得した。宮城県仙台市在住、53歳。ニックネームは「アッキー」。
2年で通算8回。年4ペースでアイアンマンに出場
2年前、ニュージーランド・タウポでアイアンマン(以下IM)デビューしたアッキー、キックオフMTGでは、しょっぱなの自己紹介で、その「レース偏愛主義」(?)を披露して、ほかのメンバーたちをざわつかせた。
「自分の良いところと欠点は両方一緒で、大会が異様に好きなこと。この2年間でIMに8回出ました! これまでニュージーランドに3回、ケアンズ2回、ランカウイ2回、今年は(4月に)南アフリカにも行きました。去年は、それ以外にもITUのロング世界戦に出て、その次の週には佐渡Aでした」
TK(アドバイザーの竹谷賢二さん)もほかのメンバーもうなる「レースがトレーニング」というスタイルには、彼女なりの理由があった。
「自分の中で『大会に出ないとわからないこと』がある。たとえば海がどういうコンディションだとダメ(対応できない)だとか。そういうのは実際レースに出ないとわからないし、あとは純粋に楽しいので、こんなふう(スタイル)になっています」
課題だった「ペース配分」と「お色直し」
KONAチャレ参加時点でのIMベストは12時間12分。12時間を切って、11時間半くらいで走れるようになれば、KONA出場権へ手がとどくはず。そう語る彼女が、自ら課題としていたのが、「ペース配分」と「お色直し」。
「イーブンペースになってしまうことが、おそらく欠点なんですが、その前にまずは『お色直し』を見直さないと。トランジションはいっこ(スイム⇒バイク、バイク⇒ラン それぞれ)で十数分かかっている。トイレに行ったり、リフレッシュしないと走れないので(笑)」
「仮にベストタイムから、そのトランジションを削ったら・・・11時間半は見えてくる感じですね(笑)」とはTKのツッコミ。もちろん、常にベストタイムが出せるわけではないので、そんなに簡単な話じゃないことはみんなわかってはいたが、今回のIMケアンズで見事KONA一番乗りを果たしてしまったのだ。
以下は、ケアンズでKONA出場権をゲットした直後のアッキーとの一問一答。
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―コナ出場権を獲れた要因は?
アッキー
当初の目標どおり12時間を切れたのがよかったと思います。今までのPB12時間12分に対し、今回は11時間54分でした。
スイムのタイムが悪かったので、コナは無理かなとも思ったんですが、TKに教わったバイクだけでも頑張ろうと。ランについては、SPORTS SCIENCE LABで中殿筋を使って走るフォームの指導を受けてから、楽に走れるようになりました。
一方(タイムが悪かった)スイムは、もっと海での実戦練習が必要と痛感しました。
―レース展開は?
アッキー
スイムはブイが見えにくく、かつ流れが強くて、真っすぐで泳げませんでした。スイムのタイムが悪かったので、逆にスイム⇒バイクのトランジションでは、しっかりトイレへ行って準備をしてバイクへ移りました。
バイクは、TKに「メリハリをつけていきましょう!」とアドバイスを受けていたので、少し突っ込み気味で入ったら、最後まで押し通せました。
ランは経験上、歩いたり、ゆっくり走ったところで「疲れない」ということがないのはわかっていたので、しっかり走りました。
―今回のレースにあたり気をつけたことは?
アッキー
食事・栄養管理がポイントで、レース前は赤飯、お餅を食べました。レース後もしっかり食べるように気を付けています。
サプリメントは今まで摂っていなかったのですが、(KONAチャレ・パートナーの)WINZONEプロテインを摂り始めたところ、トレーニングのダメージを引きずらなかったですね。
―念願のコナ出場権ゲット。最初に伝えた方は?
アッキー
まず旦那に伝えました。旦那にも「獲ってこい」と言われてたので。
KONAには旦那も付き添いで来る予定です。
―KONAチャレメンバーへのコメントは?
アッキー
偶然とラッキー(※ロールダウンでの権利獲得)でKONA獲ってしまってごめんなさい。KONAチャレに選ばれ、TKのお墨付きもいただけたおかげで、「頑張ればKONAに行ける!」と自信をもって練習できました。
ほかのKONAチャレメンバーも、「この人ならKONAへ行ける」と扱ってくれたので、潜在的にすり込まれたのがよかったかもしれません。そのおかげで自分が実際KONAへ行っていることをイメージできました。イメージして、それを実現するというアプローチが大事だと思いました。
TKが「10月にKONAへ行くんですよ!」と言って、プッシュしてくれていたので、今年の10月のKONA開催時期の予定は前からあけておきました。
TKやほかのメンバーによる具体的なイメージづけでKONAチャレから「最速の卒業」を果たしたアッキー、その強さの秘密や、より深いライフストーリー、実際「お色直し」の抜本的な見直しがあったのか?などなど気になる詳細は、本サイトの7月特集インタビューとして掲載予定なので、お楽しみに。